一般的な人気書籍と当店での特に司法試験などでの人気書籍のリストです。
司法書士試験やその他の資格試験では多少内容や難易度が異なりますが、ご参考ください。
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数年前までは、基本書というと『憲法[第5版] 芦部信喜著』や『立憲主義と日本国憲法[第4版] 高橋和之著』といった書籍を通読というものでしたが、現在ではより実践的なテキストが人気があり、『基本憲法1基本的人権』などが中心となります。昔ながらの基本書では、少し司法試験から離れて来た感がある『憲法[第5版] 芦部信喜著・高橋和之補訂』や『憲法1基本権 渡辺康行ほか』、『憲法[第6版] 辻村みよ子』などが出ています。芦部憲法はかつては圧倒的でしたが、今では一通り勉強した方が読むような基本書となってしまいました。コンパクトにまとめてあって少し中堅者向けの『憲法学読本』や、3年ほど前は受験生を席巻していて今もなお人気のある『「憲法上の権利」の作法』、前半は『「憲法上の権利」の作法』と似たようなところはありますが、人気の高かった『憲法の急所 権利論を組み立てる』などがあります。ただ、最近の圧倒的人気は『憲法ガール』で、1をリメイクし2を刊行したところから更に注文が多くなりました。答案の書き方や考え方に影響を与えてくれます。
憲法では判例を意識しなければなりませんが、そこで『憲法判例の射程』が有用で人気があります。憲法判例の解説から、どこまでの事例に適用できるか、また判例を論点ごとに分けてくれています。『判例から考える憲法』も今もなお出ており、判例を意識して書くために、もっといえば判例で書くためにまとめられた書籍となります。
このほかにも『事例問題から考える憲法 松本和彦著』、『憲法の地図 条文と判例から学ぶ』、『精読憲法判例 人権編 木下昌彦編集代表』など、時おり注文が入ります。
憲法[第5版] 芦部信喜著・高橋和之補訂 岩波書店
憲法[第6版] 辻本みよ子著 日本評論社
憲法1基本権 渡辺康行・宍戸常寿・松本和彦・工藤達朗著 日本評論社
憲法[第5版] 長谷部恭男著 新世社
憲法ガール(Remake Edition) 大島義則著 法律文化社
憲法ガール2 大島義則著 法律文化社
憲法の地図 条文と判例から学ぶ 大島義則著 法律文化社
基本憲法1基本的人権 木下智史・伊藤建著 日本評論社
「憲法上の権利」の作法[新版] 小山剛 尚学社
憲法の急所−権利論を組み立てる 木村草太著 羽鳥出版
憲法学読本[第3版] 安西文雄・巻美矢紀・宍戸常寿著 有斐閣
憲法演習ノート 憲法を楽しむ21問 宍戸常寿著 弘文堂
事例から考える憲法 松本和彦著 有斐閣
憲法判例[第7版] 戸松秀典・初宿正典編著 有斐閣
憲法判例の射程 横大道聡編著 弘文堂
判例から考える憲法 小山剛・畑尻剛・土屋武編 法学書院
精読憲法判例 人権編 木下昌彦編集代表 弘文堂
記述 2019.8.6
基本書では、『行政法概説1・2・3 宇賀克也著』と『行政法[第6版] 櫻井敬子・橋本博之著』が圧倒的に人気あります。前者の方は著者の見解が少し入っていますが、量からしても圧倒的な情報・解説で、必要な解説から制度的な説明まで網羅しております。本書シリーズを1冊にまとめた『行政法[第2版] 宇賀克也著』も定期的にご注文が入ります。後者はコンパクトにまとめられて必要な解説が入っているため、導入には適した教科書です。メリハリがあって良いという意見が聞かれます。他の基本書としては、『行政法1現代行政過程論[第2版] 大橋洋一著』、『行政法2現代行政救済論[第3版] 大橋洋一著』も人気があります。個別的な解釈論が充実しており、設問形式での解説など、他の基本書より充実した特徴を持っています。少し扱う判例が少ないでしょうか。
このような基本書と併用して使われているのが『基本行政法[第3版] 中原茂樹著』で、ケーススタディによる解説で基本知識の習得を図っている。導入で使われることも多いです。他にも『事例研究 行政法[第2版] 曽和俊文・金子正史編著』が質が高い解説で、基本を終えた方向けですが、上の書籍と併用されている方も多くていまだに出ます。『行政法ガール』は行政法の答案の書き方や思考方法に有用で、『基礎演習行政法[第2版] 土田伸也』も同様に基本的なところからの思考方法を養えます。また土田先生の予備試験を題材にした『実戦演習行政法』もすごく人気があります。
判例の面では、判例百選はもちろんですが、判例解説が充実していて理解できる『ケースブック行政法[第5版] 高木光・稲葉馨編』や、『行政法判例集1・2 大橋洋一・斎藤誠・山本隆司編著』もときおり出ます。
行政法概説1行政法総論[第6版] 宇賀克也著 有斐閣
行政法概説2行政救済法[第6版] 宇賀克也著 有斐閣
行政法[第2版] 宇賀克也著 有斐閣
行政法[第6版] 櫻井敬子・橋本博之著 弘文堂
行政法1現代行政過程論[第4版] 大橋洋一著 有斐閣
行政法2現代行政救済論[第3版] 大橋洋一著 有斐閣
基本行政法[第2版] 中原茂樹著 日本評論社
事例研究 行政法[第2版] 曽和俊文・金子正史編著 日本評論社
基礎演習行政法 土田伸也著 日本評論社
実戦演習行政法 土田伸也著 弘文堂
行政法ガール 大島義則著 法律文化社
行政法解釈の基礎−「仕組み」から解く 橋本博之著 日本評論社
(弘文堂ケースブックシリーズ)ケースブック行政法[第5版] 高木光・稲葉馨編 弘文堂
記述 2019.8.22
シリーズとして出ている基本書としては、東大出版の内田先生のシリーズや成文堂の近江先生の民法講義、また川井先生の民法概論が有名なところです。内田先生の民法1〜4はケーススタディーを中心に図も多く読みやすいと評判で、中級者向けのシリーズです。欠点は、量が多いことと、論展開に個性的なところがある点です。近江先生の民法講義シリーズも図が多く内田先生のと比べても量も少なく、自説・通説ともにバランス良いのですが、現在では以前ほど人気が無くなって来ています。川井先生の民法概論は、平易に学説を並べ、広く浅く学べる基本書。ただ、平易なだけに読んでいると飽きやすくなるかも知れません。民法概論5親族・相続については、コンパクトな点に人気があります。
民法は、勉強量が最も多く必要な科目であるにも関わらず、基本書選びが最も難しいと感じる科目でしょう。ーもっとも一貫した基本書を選ばないという選択肢もありますー そこで、最近では上のシリーズを通読するのではなく、分野ごとで基本書を変えるのが主流となります。以下では分野ごとの基本書を紹介いたします。
総則・物権では、『民法の基礎1・2 佐久間毅』が強い人気があります。事例があって基礎からの解説があり、また細かいところは難しくもあり、要件事実にも配慮され、幅広く使えます。
少し他のお話も多いところが気になりますが、学説の分類が丁寧で自説への理由付けが簡潔な『民法講義1総則[第3版] 山本敬三』も人気があります。倒産法を選択していると、担保物権への理解が必要と感じることもあるかと思いますが、詳しい内容の『担保物権法[第3版] 道垣内弘人著』や『担保物権法[補訂第2版] 松井宏興著』も判例通説をコンパクトにまとめてあり人気があります。前者は、深い理解を得られるかも知れませんが独自説が強いところがあり、後者はそれに比べて判例通説中心の端的な内容となっています。
債権の分野で最も人気なのが『プラクティス民法 債権総論[第4版] 潮見佳男著』です。少し潮見先生独自の言葉や論展開が見られますが、要件事実論への言及や様々な考察があり、深い理解が得られます。また、同じく潮見先生の『債権各論1・2[第2版] 潮見佳男著 新世社』も人気がありますが、こちらは判例通説からのコンパクトな内容で、コラムで発展させる形態をとっています。多少形態は違いますが、債権総論から各論まで学べるので、潮見先生が合う方には嬉しいかぎりです。『民法講義4-1契約 山本敬三著』も要件事実論に基づいた著述で学説も整理されており、ケースごとの内容で理解しやすいです。これらの基本書と比べて良く使われるのが『債権総論[新版] 中田裕康著』で、学説と判例の深さは他に比肩するものがなく、俯瞰的で分かりやすい内容となっています。ケースがほとんどないため少し抽象的で難解なところがあります。
親族・相続の分野では、潮見先生の『相続法[第5版] 潮見佳男著 弘文堂』がコンパクトで有名です。それより深く学びたい場合には、『家族法 民法を学ぶ 窪田充見著』が丁寧な判例条文解説で、内容も楽しく、問答もあって良いです。さらにケーススタディーや演習問題もあり、判例がしっかり載っている『家族法[第4版] 二宮周平著 新世社』も人気です。
コンメンタールでは、『我妻・有泉コンメンタール 民法(総則・物権・債権)[第3版]』が人気があり、通説・判例にそった解説が充実しています。択一六法などでも引用されているほど。
演習書としては、北大の教授陣による『事例で学ぶ民法演習 成文堂』が人気があります。教授陣による執筆には珍しく学説は最小限度に抑え、あてはめを重視した内容になっています。また、知識よりも思考を重視した解説で短文事例を解く内容となっている『基本事例で考える民法演習 日本評論社』も人気があります。『事例から民法を考える 佐久間毅・曽野裕夫ほか』も良く、民法各分野の複合問題などもあり、事例・解説とも内容充分で判例を考える材料にもなります。
民法1総則・物権総論[第4版] 内田貴著 東京大学出版会
民法2債権各論[第3版] 内田貴著 東京大学出版会
民法3債権総論・担保物権[第3版] 内田貴著 東京大学出版会
民法4親族・相続[補訂版] 内田貴著 東京大学出版会
民法概論1民法総則[第4版] 川井健著 有斐閣
民法概論2物権[第2版] 川井健著 有斐閣
民法概論3債権総論[第2版補訂版] 川井健著 有斐閣
民法概論4債権各論[補訂版] 川井健著 有斐閣
民法概論5親族・相続 川井健著 有斐閣
我妻・有泉コンメンタール 民法(総則・物権・債権)[第3版]
我妻栄・有泉亨・清水誠・田山輝明著 日本評論社
民法の基礎1総則[第3版] 佐久間毅著 有斐閣
民法の基礎2物権 佐久間毅著 有斐閣
民法講義1総則[第3版] 山本敬三著 有斐閣
民法講義4-1契約 山本敬三著 有斐閣
入門民法(全) 潮見佳男著 有斐閣
プラクティス民法 債権総論[第4版] 潮見佳男著 信山社
(ライブラリ法学‐基本講義)債権各論1契約法・事務管理・不当利得[第2版]
潮見佳男著 新世社
(ライブラリ法学‐基本講義)債権各論2不法行為法[第2版] 潮見佳男著 新世社
相続法[第5版] 潮見佳男著 弘文堂
担保物権法[第3版] 道垣内弘人著 有斐閣
担保物権法[補訂第2版] 松井宏興著 成文堂
債権総論[新版] 中田裕康著 岩波書店
家族法[第4版] 二宮周平著 新世社
(LEGAL QUEST)民法6親族・相続[第2版] 前田陽一・本山敦・浦野由紀子著 有斐閣
事例で学ぶ民法演習 松久三四彦・藤原正則・池田清治・曽野裕夫著 成文堂
基本事例で考える民法演習 池田清治著 日本評論社
基本事例で考える民法演習2 池田清治著 日本評論社
事例から民法を考える 佐久間毅・曽野裕夫・田高寛貴・久保野恵美子著 有斐閣
記述 2016.6.7
刑法の基本書は、読み始めると深みにはまる所があるので、司法試験向けでしたら、やはり『基本刑法1総論』、『基本刑法2各論』が選ばれるところです。判例に関しても
その他の科目につきましては、後日整理して掲載致します。
今しばらくお待ち頂けますようお願い申し上げます。
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